航空機の障害者割引について詳しく知り有効に活用していこう

B!

航空機には障害者に対する割引制度があります。

制度自体の存在は知っていても、どんな人が対象になるのか?どれくらいの割引率なのか?など知らなかった人もいるのではないでしょうか。

このページでは、航空機の障害者割引について解説していきます。

春夫君
これは僕には関係ないかな・・・?

節約先生
人間はけして万能ではありません。
いつ自分や身内の方に不幸があるか分かりません。
覚えておいても損はないはずですよ。
今回は航空機の障害者割引について教えて行きます。

障害者割引とは

航空機における障害者割引を受けることが出来る対象者は満12歳以上で下記の手帳を所持している人になります。ただし、手帳の有効期限が満了していない場合に限ります。

障害者割引対象者

・身体障害者手帳
・戦傷病者手帳
・療育手帳
・精神障害者保健福祉手帳

12歳以下の障害を持った子供も障害者割引の対象者になりますが、子供料金ではなく大人料金に障害者割引が適用される料金になってしまうので、幼児料金(国内線無料)や小児割引(50%)を使える航空会社ならそちらを適用したほうが安くなります。

障害者割引の割引率は航空会社により25%~37%程度と約三割程度の割引率になっています。これはあまり高い割引率ではなく、他の割引と同時に使用することが出来ないため、早割などの他の割引を優先して適用したほうが安いです。

障害者割引は軽度か重度の区分(重度:第一種、軽度:第二種)に分かれており、第2種障害者手帳を所持している人は本人のみ障害者割引が適用されます。

第一種障害者手帳及び精神障害者保健福祉手帳所持している人は、本人だけではなく介護者も障害者割引が適用することが出来ます。

障害者割引は割引率こそ低いですが、2ヶ月以上前から予約することが出来ます。キャンセル対応も早割より余裕を持って取られていることが多いです。

先の予定に変更がある可能性がある場合や、急な予定が入って航空機を利用したい場合には役に立つ割引といえます。

妻子さん
かなり前から予約出来るのは便利ね。

節約先生
料金的にはそこまで安くないのですが、
制約に縛られにくいのが大きな強みですね。

各航空会社の障害者割引

航空会社ごとに障害者割引の内容や名前が少し違います。

ここでは、大手航空会社であるANAとJALの障害者割引について紹介していきます。

ANA障がい者割引

障がい者割引運賃とプレミアム障がい者割引運賃があります。

以下が各種割引運賃の特徴になります。※赤マーカーが障がい者割引運賃のみの特徴、黄色マーカーがプレミアム障がい者割引運賃のみの特徴を追記しています。

ANA障がい者割引の特徴
・マイレージクラブ会員になっている必要がある。
・割引率は普通片道運賃の約36%引。マイル換算率100%。
・割引率は普通片道運賃の約36%引にプレミアムクラス料金を追加。マイル換算率150%。
・上記料金に対象空港の旅客施設使用料を追加。(大人120円~440円、子供50円~220円)
・搭乗日355日前の9:30~搭乗当日までの期間予約が可能。
・航空券の有効期限は最大1年間。
・予約便の変更は搭乗日当日まで可能。介護者がいる場合には同時に行う必要がある。
・キャンセルは航空券購入より30日以内なら可能となっている。

JAL障がい者割引

身体障がい者割引、クラス J身体障がい者割引、ファーストクラス身体障がい者割引の3種類があります。

以下が各種割引運賃の特徴になります。※赤マーカーが身体障がい者割引のみの特徴、黄色マーカーがクラスJ身体障がい者割引のみの特徴、青がファーストクラス身体障がい者割引のみの特徴になります。

JAL身体障がい者割引の特徴
・マイレージバンク会員になっている必要がある。
・割引率は普通片道運賃の約36%引。マイル換算率100%。
・割引率は普通片道運賃の約36%引にクラスJ料金を追加。マイル換算率110%。
・割引率は普通片道運賃の約36%引にファーストクラス料金を追加。マイル換算率150%。
・上記料金に対象空港の旅客施設使用料を追加。(大人120円~440円、子供50円~220円)
搭乗日2か月前9時30分から搭乗日当日まで予約が可能。
・航空券の有効期限は最大1年間。(予約の変更を行わない場合2ヶ月で期限が切れる)
・予約便の変更は搭乗日当日まで可能。介護者がいる場合には同時に行う必要がある。
・キャンセルは航空券購入より10日以内なら可能となっている。

精神障害者の割引について

2016年に障害者差別解消法という法律が施行されました。それに伴い、国土交通省や各航空会社が障害者に対する対象者の変更や対象者の拡大を進めていきました。そして生まれたのが、精神障害者割引です。

精神障害者の障害者割引適用開始

2018年10月4日より順次、航空会社10社による精神障害者の障害者割引が適用されることになりました。

まず最初の2018年10月4日にJALグループ6社より開始されています。以下JALグループ。

2018年10月4日精神障害者割引開始JALグループ

・JAL 
・ジェイエア 
・日本エアコミューター
・日本トランスオーシャン航空
・北海道エアシステム 
・琉球エアコミューター

次に2019年1月16日より以下の4社が割引適用を開始しました。

2019年1月16日精神障害者割引開始
・ANA 
・ソラシドエア 
・スターフライヤー
・エアドゥ

節約先生
精神障害者の人は先の出来事に対して不安を持つ人が多く、数ヶ月先の旅行計画を立てるのが困難な人が多いです。
精神障害者割引開始が開始されたことにより、精神状態が良く調子がいいタイミングですぐに旅行に安く向かうことが出来るようになったので便利になりました。

終わりに 駐車場の割引・障害者割引について

航空券以外にも空港の有料駐車場にも割引が適用されます。割引率は半額になるところが多いです。

ただし割引が適用されるのは空港が運営する駐車場のみで、空港周辺の外部駐車場には適用されないので確認しておきましょう。

障害者は空港まで車での移動が多いはずなので、駐車場の割引はとても助かります。

国をはじめとして航空機ばかりではなく他の公共交通機関も障害者に対しての割引サービスを次々と開始してきています。例としてバスやフェリーなどがあります。

とりあえず障害者のために頑張りましたというアピールのみを目的にしたものではなく、障害者の人が本当に過ごしやすい社会になるようになれば良いですね。

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