長い会社員生活を終えられて定年退職された方や、家事育児をお子さん夫婦にバトンタッチされた方など、今までお忙しかった分自由な時間を満喫されている方も多いでしょう。会社員時代や小さなお子さんおられた時期だと、中々自分たちの時間が取れなかったと思います。
そんな苦労をされた方にむけ、お安く飛行機に乗ることが出来る方法こそがシニア割引なのです。なんと通常料金で飛行機に乗るより半額の値段になるんですよ。
このページでは、その自由な時間をお得に航空機で旅をしてもらえるように、シニア割引について解説していきます。
お婆ちゃんと夫婦で旅行に連れてってあげたいな。
苦労をかけた分、しっかりお返ししてあげないとね。
大半の航空会社にはシニア割引という割引率の高い制度があります。
今回は、シニア割引のしくみや使い方について教えていきます。
目次
シニア割引とは？
シニア割引とは満60歳以上の方対象のものと65歳以上の方が受けられる航空券の割引制度になります。航空会社によってはシルバー割引という名称のこともありますが、名前が違うだけで同一の物です。
大半のシニア割引・シルバー割引の割引率は50％程度であり、これはユース（学生）割引や株主優待券を使用した時とほぼ同じ割引率といえます。
シニア割引・シルバー割引を行っている航空会社と割引の名称は以下の通りになっています。
航空会社別シニア割引・シルバー割引
JAL 【当日シルバー割引】
スターフライヤー 【スターシニア】
スカイマーク 【シニアメイト１】
エアドゥ 【DOシニア60】と【当日シニア65】
ソラシドエア 【65歳からのシニア割】
シニア割引の詳細と使い方
航空会社ごとにシニア割引の内容や名前が少し違います。
ここではANAとJALのシニア割引について紹介していきます。
・ANA【スマートシニア空割】と・JAL【当日シルバー割引】
お互い大手航空会社同士だけあって、条件や割引率はほぼ同じになります。
割引率は50～60％程度になっています。
GWやお盆・お正月などの混雑時は搭乗券自体の値段が上昇するので値引き効果が大きいです。
予約については、ANA【スマートシニア空割】が当日限定で可能となっています。
JAL【当日シルバー割引】については予約が出来ません。利用したい便に空席がある時のみ予約が可能となっています。
ANA【スマートシニア空割】とJAL【当日シルバー割引】の使い方
ANA【スマートシニア空割】はマイレージクラブに登録していないと使用することが出来ません。必ず登録しておきましょう。JAL【当日シルバー割引】もマイレージバンクに登録しておくと、手続きがスムーズに進むので登録しておくのをお勧めします。（マイルも貯まります）
ANA【スマートシニア空割】は当日予約が可能なので、web予約購入しておくと安心して搭乗することが出来ます。【スマートシニア空割】をはじめて利用する場合は、マイレージクラブ会員証と身分証明書を持参して空港のANAチェックインカウンターで航空券を受け取りましょう。またマイレージクラブ会員になっていない場合も、空港で当日に利用したい便に空席があれば、マイレージクラブ会員登録と共に予約が可能です。
JAL【当日シルバー割引】は予約が出来ないので、当日にマイレージバンク会員証と身分証明書を持参して空港のJALチェックインカウンターに向かいましょう。乗りたい便に空席が十分にあれば予約が可能ですが、空席が少なければ一般客の搭乗手続が終わる出発20分前頃になって空席が残っていた場合のみ搭乗が可能となります。満席時はキャンセル待ちが出来るのですが、一般客のキャンセル待ちが優先されるために期待は出来ません。
ANAとJALともに2回目のシニア割引利用時は、マイレージクラブ会員証のみ持参し自動チェックイン機で手続きが可能となっています。
お爺ちゃん達にかけたくないよ！
当日朝に空席さえ確認できれば、確定予約が可能なANA【スマートシニア空割】の方が安心して利用できるのでお勧めです。
その他の航空会社のシニア・シルバー割引
| 航空会社名【割引名】 | 予約 | 予約変更 | キャンセル | 割引 |
| スターフライヤー【スターシニア】 | 2ヶ月前から可 | ○ | 30日前まで | 最大割引率64％ |
|
スカイマーク【シニアメイト１】 |
前日と当日可 | × | 一区画につき5,000円かかる | 通常運賃の約10％割引 |
| エアドゥ【DOシニア60】 | 2ヶ月前から可 | ○ | 30日前まで | 通常運賃の約30%割引 |
| エアドゥ【当日シニア65】 | × | × | × | 通常運賃の約60%割引 |
| ソラシドエア【65歳からのシニア割】 | 2ヶ月前から可 | × | 30日前まで | 通常運賃の約55%割引 |
上記各社により予約出来る等の状況が変わってきます。予約日や利用したい便のある当日に年齢確認が出来る身分証明書を持ち、空港の各社有人チェックインカウンターを訪れましょう。
シニア向けサービス
厳密にはシニア割引そのものではないのですが、航空各社は高齢者向けのサービスを積極的にを行っています。シニア割引利用者や利用されていない高齢者の方のお役に立てるようにここで紹介しておきます。
ここではその中からANAとJALのシニア向けサービスの紹介をしていきます。
ANAとJAL両社共通サービス
車椅子の貸し出し
空港内及び機内で使用出来る車椅子を借りることが出来ます。
シニア事前改札
事前に搭乗員にサービス利用を伝えておくと、優先して搭乗することが出来ます。発時刻の10分前に到着しておく必要があるので注意しましょう。
搭乗口まで付き添い
付添人1名まで搭乗口まで付き添いが出来ます。一人による搭乗が困難な高齢者の場合、荷物を運んでもらうことが出来るサービスとなっています。
各種搭乗員によるお手伝い
手荷物の収納や、座席の移動などを搭乗員にお手伝いしてもらえます。
到着ロビーまでご案内
航空機により目的地に到着後、係員に到着ロビーまで案内してもらうことが出来ます。その後希望すれば、空港から移動する交通機関の乗り場まで案内してもらえます。
ANA【シニアらくのりサービス】
リクライニングが出来る車椅子や車椅子に乗ったまま昇降できる車を一部の空港で利用することが出来ます。
電動カートサービス（羽田空港第2旅客ターミナル限定）【利用可能時間 / 8：00～19：00】
搭乗口までの歩行移動が困難な方のために、電動カートを借りることが出来ます。ただし台数・利用時間に制限があるので注意しましょう。
また機内では通常と違う専用車椅子を貸し出してもらえます。ただしIBEXエアラインズ及びオリエンタルエアブリッジが運航便にはありません。
JAL【シニアおでかけサポート】
電話で事前に予約することにより、金属探知機に反応しない竹製車椅子（羽田、伊丹、大分空港専用）や木製車いす（全36空港/2017年7月時点導入）が貸してもらえます。ただしご自身が身につけた金属製品は金属探知機に反応してしまうため、外しておく必要があります。（保安員に手伝ってもらえます。）
それに向けて各企業が高齢者向けのサービスを次々と打ち出していくでしょう。
航空会社ばかりではなく、その他のサービスも有効に活用していきたいところですね。
終わりに シニア割引を有効に活用する方法
定年を迎えられて自由な時間が出来てくると、休日ばかりではなく平日に旅行に行くという選択もありだと考えます。
平日の航空機の便は特別なイベントでもない限り空いており、航空券の通常料金がかなり安くなっています。
それに加えてシニア割引を上手く利用すればかなりお得な料金で空の旅を満喫することが出来るでしょう。
